なんという気合いの入りよう。米麹をつくってしまうなんて!これは美味しい味噌ができるに違いない。Sさんのつくる味噌は本当に素晴らしくて、少し芳しい酒のような香りがして、出汁も少量ですむような旨みたっぷりの味噌なのです。市販の味噌はもう何を買ってもイマイチな印象を受けてしまうぐらいなのです。
当日は夜が明ける前の4時起きで清里へ向かうのであった。鈍行列車で約5時間。10kg入る密閉容器をガラガラと引きながら出発したのでした。
旅のお供にどんな本を持って行こうかと、前日本屋に立ち寄り買ったのが「麹のレシピ、おのみさ 著」「スープの手ほどき 和の部、辰巳芳子 著」の2冊。
麹のレシピは麹と発酵の仕組みや文化、技術を解説しつつ、麹を使ったレシピをふんだんに盛り込んだ一冊。味噌の作り方もあっさりと書いてあったりして、作る前によい予習になりました。著者は飲むのが好きとみたw
味噌ができたときにどんなものを作ろうかと、さらーとめくって買ったが、これはかなり本気度の高い本でした。書いてある言葉がとても重い。「みそ汁は、あらゆる意味で、生きてゆく明暗を分かつ食べものなのだから…」さすがスープを究めた方の言葉は違います。
レシピの後に"かんどころ"というページがあり大事なところだけは写真が入っているのもよいです。なんでもかんでも写真なのではなく。これはマスターしたい一冊。
あとは小説を数冊準備。
本を読んでいたらあっという間に到着。
あー、余裕がなくて、素敵なSさんご夫妻と家とワンコ2匹の写真を取り忘れてしましました。なにせ日帰りなのと途中からなんだかボーっとしてきたものでw
なのでみそづくりの工程のみのご紹介。
水で戻した大豆2kgを指で潰せるぐらいに煮てやわらかくします。今回は10kgの味噌をつくります。
煮汁を濾して大豆をフードプロセッサにかけ多少粗めに刻みます。
これがSさんが二日間2時間おきに様子をみながら育てた米麹です。4kgを投入。サラリと乾燥した感じのものでした。
次に塩900g。
全てをまんべんなく混ぜ合わせます。指の間からぐにゅーっとでてくるように。粘度が足りなければ大豆の煮汁を少し足します。
ぎゅうっと団子状にして空気を押し出します。
それを保存容器の底に叩きつける!こうして空気をさらに抜くそうです。空気がカビの原因になったりするようです。容器内はあらかじめアルコール度数50以上の酒を霧吹きでまんべんなく吹き付け、塩50g程度を容器壁面内に塗っておきます。
団子を繰り返し叩きつけて、親指の腹を使ってさらに空気を押しだし、保存容器に詰めていきます。
最後は再度酒を吹きつけラップ。残りの50gの塩は寝かせている間にカビが生えないようにラップ周辺に酒と一緒に使います。
ここから夏までゆっくり発酵熟成を待ちます。ムフフーとても楽しみ。容器は野田琺瑯。内蓋がついてにおい漏れを防いでくれます。
味噌づくりの後はお昼をごちそうになりました。
写真は鹿肉のシチュー。うーん美味しい、意外と臭みがない。 その他自家製のハチミツ、数種のジャムを塗ってパンをいただき、野沢菜や珍しい干し柿にチーズや柚子を巻いたものを食べ、調子に乗って終いには地元でしか飲めないワインなどもいただいてしまいました。あーでも何も写真を撮っていないー。
当日はとても天気がよく八ヶ岳もこのとおり。あー夏が待ちきれません。
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