2011年9月12日月曜日

味噌解禁!!

ミソ汁を作ろうとしたところ、味噌が切れていたのに気づきました。
そうだ、そろそろ冬に仕込んだ自家製味噌を食べてみよう!ということになりまして、おそるおそる蓋を開けてみたのでした。では、ご開帳。



うを!いつの間にか液体が!2ヶ月前まではなかったのに。表面が醤油的な!?(真ん中の四角いくぼみはラップの上に置いていた重しのカタチです)なにやらウマ汁な予感w




すこし上澄みを取り出してみました。ますます醤油の体をなしています。
少しなめてみると…う、ウマイ!醤油にさらに味噌の風味と濃厚な旨みを加えた味がします。今日の焼き秋刀魚に合わせてみました。




して、肝心の味噌です。
おーー見た目は市販のお味噌と違わぬ出来ばえ。しかし、これは市販の味噌とは一線を画す味噌でした。フタを開けたときの芳香の強さと香しさは遙かに市販を凌ぐものがあります。そして旨みの強さは出汁不要かと思うぐらいのレベル。甘みもほのかにあり塩気は控えめ、日本酒のアテにもできますね。そして豆の粒状感がしっかり残る好みのタイプ。

さっそく作ったミソ汁も旨すぎで、即S田さんに電話で感謝ともろもろご報告。
清里は涼しいのかまだ頃合いではない模様。こんど行ったら食べ比べをしてみよう。

自分で仕込んだ味噌は愛着がでてきます。何度かカビをとり、ラップを張り直し、空気を抜いて、手間をかけた甲斐がありました。そしてこの高温多湿の悪条件の環境の中よくここまでおいしくなってくれました。さすがS田さんが一緒に寝ながら育てた麹で仕込んだだけある。あーまた素敵なミソ汁生活が始まるよー。

そうだ、味噌祭りをやろう。

2011年9月5日月曜日

銀しゃり

銀しゃり 山本一力 著



最後まで痛快、読後感はスッキリ、ビシッっと筋の通った鮨職人のお話です。様々なアイディアを取り入れながら成長していく職人の姿が面白い。それを現代に働くビジネスマンに重ね合わせてしまうのは私だけではないでしょう。

そのアイディアのひとつに「柿の酢」が登場します。酢飯を作るための合わせ酢に使用するのですが、江戸の当時は砂糖が高価で、その代用として柿の皮を利用し甘みを補う下りが物語中にあります。簡単なレシピが会話の中から読み取れます。
「…一合の酢に四十匁の砂糖が入り用なんでさ」
「ならば柿の皮を酢に漬けてみろ、砂糖の量が半分に減るやもしれん…漬けてふた月が頃合いだろう」
ということは、
一合(180ml)の酢、二十匁(75g)の砂糖、柿の皮(この量が秘伝ですねw)
この割合でふた月、冬場なので冷暗所で保管というところでしょうか。

とここで疑問に思ったのですが、これは果たして発酵していたのかどうかというところ。
酢というのは乳酸発酵が終わり酢酸発酵の工程を経てできるもの。酢という酸性の水分中で、柿に付着する野性酵母と柿の皮の糖分が改めて発酵できたのかが少々疑問です。発酵ができないのであれば、この柿の酢は、単に米酢に柿の皮の甘みと香りが移ったものと考えられます。

そこで探したらありました、発酵させて作る柿の酢。そしていろいろな作り方がある中で、イーストも酒も使わない、柿だけでつくる柿の酢
このレシピを載せてくださっているタノさんはかなり気合いが入ってます!
前回のハマナさんが海辺のDIYの実践者なら、この方は山のDIYエキスパート。DIYベースが身についている人ですね。ちょっと彼の生活を書くWEBを読み始めたら、生い立ちからスゴイので時間のあるときにじっくり読みたいです。

柿のシーズンになってきたら梨の乳酸発酵のときようにやってみようと思います(無農薬の田舎の庭になっている柿を手に入れよう)。


それからこの本に出てくる三ツ木鮨と主人公の新吉は実在する人物をモデルにしています。店の名前も人の名前も本当の名前です。その方と話しているうちに物語の内容がふくらんでいったようです。これはラジオのJ-WAVEで聴いたインタビューで知ったものでした。


2011年9月3日土曜日

セグロのクサレ

これはいいものを見つけました。
「セグロのクサレ anchoby」なかなかないと思います国産のアンチョビです。パッケージには完全発酵と表記していますが、おそらく骨や内臓なども一緒に発酵させたものかと思われ(だとすればカルシウムなどもとれますね)固形ではなく、とろーっとした半液体です。和洋問わず使える調味料です。

市販のアンチョビは包丁でたたいて微塵にして…などまな板がオイルまみれで扱いが面倒だったりしました。アンチョビはよく使うもののちょっとそれが嫌でソース状のキューピーのアンチョビソースをこれまで使っていました。セグロのクサレもスプーンですくえて簡単便利です。そしてこの濃厚さはちょっと他にはありません。




これを作っているのは漁師になるため!?に房総に住み始めたというハマナさん。
この方のブログで紹介される生活がとても面白い。漁、野菜、ビオトープ、陶芸、発酵など気になるキーワードと共に、自給自足?生活費は?など読めば読むほど興味と謎が深まるばかりです。たくさんの周辺住民の知り合いや東京に住んでいた頃の友人が遊びに来たりと毎日楽しそうです。


セグロのクサレは二子玉にあるうつわと民芸のお店コホロにて購入。通販が主なようですので、お近くの方はぜひコホロに行ってみてください。

さっそくコホロで伺った簡単レシピでパスタを作ってみました。ハマナさんがコホロにきて実演した直伝のレシピだそうです。
パスタを茹でて、オリーブオイルとこのセグロのクサレを熱したものに和えるだけ。具にはきざんだオクラをサッと湯がいたものをこちらも和えてみました。たっぷりめにソースをつくっておけば、オクラの粘りでフジッリによくからんでとても美味しいです。

んー素晴らしい旨みが利いてます。六ヶ月完全発酵は伊達ではありません。即席レシピでこんなに美味しいなんて。これは常備調味料として欠かせないものになりそうです。ハマナさん、こんな素晴らしいものをありがとうございます。応援してます!




セグロのクサレWeb
国産の手作りアンチョビとドレッシング

ハマナ氏のブログ
房総半島でゆっくりと丁寧に暮らす