2010年10月29日金曜日

サンマ捌きまくるの会【終わりに】

こんなにも楽しいことがあったのでしょうか。世の中の刺激が強すぎて麻痺しているこの時代、単に魚を捌くという行為これ自体がこれほど面白いものだとは。

みな庖丁をもって一本目のサンマを捌き終えると、すぐ二本目にチャレンジし始めていました。まさか!?はじめは内蔵ヤダーとか言い始めるのかなと思いきや、まったくの逆、楽しそうにのめり込んでどんどん捌き方がうまくなっていきました。

うまく捌ける快感、庖丁という道具の切れ味、切ったそのままをダイレクトに頬張る美味しさ、何か小さな自然を征服したかのような錯覚でしょうか、人間の持つ遺伝子的かつ本能的なそれらの行為がイコール「楽しい」に結びついてるような気がしています。

一度に大量に捌く機会がある。かつては大家族だったり近所の集まりなどで、当たり前に体験できたかもしれないこのような体験がなくなりつつあるなかで、一匹捌いただけでは巧くならない、次に捌くときには間隔があいて忘れてしまう、美味しくできなかったので次はもうやらない、など機会と興味をどんどん失ってしまう、そんな時代なのかもしれません。でも輸送や保存の技術は高まっていて鮮度のよい魚がどこでも手に入る、ホントはとてもいい時代なのに、それとは逆行して受け皿側が弱体化しているのだと思います。

今回のこの機会がその受け皿を少しでも強くする一助になればそれはとてもすばらしいと思います。機会を楽しく作り出していく、参加した皆さんがまたその周囲の人に教えていく、この輪が広がっていくことを望みます。日本人ならではの生の魚を食べるという習慣をぜひ大切にして後世に伝えていくべきでしょう(というよりも美味しいんですからwそれが一番です。megromの興味はそこが原点ですw)。

はじめは我々が美味しいものを食べたいだけで始めようとしていたこの企画でしたが、話しているうちにどんどん大きくなって終いには25人もの興味を集め、みなさんが楽しんで帰ったようです。スタッフのみなさま本当にお疲れ様でしたー。

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